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パリ「モンマルトルの丘(1)」

 パリの北部に位置するモンマルトルの丘といえば、昔から芸術家の住む場所として有名であった。

 19世紀から20世紀初めには、ユトリロやピカソなどがここに住んでいたという。それに、あまり知られていないことであるが、フランシスコ・ザビエルが日本をはじめ東洋でキリスト教の布教活動をするために、イエズス会を結成したが、その会の誕生したのがこのモンマルトルの丘であるといわれている。このように、由緒ある土地であるが、今や完全に俗化し観光スポットになってしまっている。丘の麓にキャバレーやストリップ劇場などが数多くできたことに、俗化してしまった原因の一つがあるのではなかろうか・・・。

 観光客は画家(とおぼしき人々)が屯する「テルトル広場」(左側上の写真)の人混みにもまれ、お世辞にも上手とは言えない似顔絵を描いてもらい、「サクレクール寺院」(左側中の写真)をバックに記念撮影し、寺院の前や中央ドームの上からパリの街並みを一望する。

 エッフェル塔が正面に見えるパリの街並みは、えらく俗っぽい風景であるが、これがパリか、モンマルトルか、と有り難く納得するのが普通である。

 これらの典型的観光コースを離れて一歩裏通りに入ると、左の写真のような風景に出会うことができる。写真の建物は傾いているように見えるが、実際は傾いてはいない。ただ、傾いてもおかしくないほど古い建物で、このように写った方が現場の感じが出ていて面白い。

 裏通りの汚く古い家並み、石畳の狭い道、そして古い形の街路灯。行き交う人もまばらである。ここには華やかさは微塵も見られないが、古い石畳を踏みしめ散策するとき、かつての無名の芸術家や芸術家を志す人々の生活の息吹や執念が迫ってくるのである。

 パリを訪れたときには、この地を散策し、かつての芸術家の生活の一端にふれてみるのもよい。

 パリ「モンマルトルの丘(2)」のページにはこちらからも入れます。
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Yukiyoshi Morimoto