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パリ「ルーヴル美術館」

 世界で最も大きく、最も著名な美術館といえば、誰でもルーヴル美術館をあげる。ここは元は宮殿であったが、ある事情により(事情については、「排泄にまつわるお話」の中の「ヴェルサイユ宮殿とルイ14世、ルイ16世」のページ参照して下さい)国王、家臣はすべてベルサイユ宮殿にに引っ越してしまった。その後を整備して美術館としたとされている。
ルーヴル
 左の写真は、1987年に初めてルーヴルを訪れたときのもので、左側が美術館の建物、道路を隔てて右側にはセーヌ川が流れている。

 この時は、美術館にはおよそ入り口とは思えない狭い通用口のような所から入ることができた。
そこには年輩の守衛のおじさんが一人退屈そうにしていたのが印象的であった。

 その後、1989年にはナポレオンの中庭の中央に高さが20mもあるガラス製のピラミッドが造られここが入り口になってしまった。このピラミッドは中国系アメリカ人、イェオー・ミン・ペイという人の設計によるらしい。

 正に派手好みのアメリカ人らしい造りである。以前に比べ確かに内部は明るくなったが、明るくする目的ならば、こんなものを建てる必要がないのである。このために、往年の宮殿のもっていた重厚さが失われてしまっている。私にはわからないが、何故かこのピラミッドの評判が悪くないのである。

 美術館の外観は好みに合わなくなってしまったが、展示物はいつ見ても素人目にも素晴らしい。展示物についての解説は、素人に書けるわけもないので省略するが、人気のある展示物を数点採り上げてみたい。
ミロのヴィーナス サモトラケのニケ
 ルーヴル美術館の名を世界的に著名にした彫像は古代ギリシャの「ミロのヴィーナス」(写真左側)と「サモトラケのニケ」(写真右側)といわれており、人気も非常に高い。

 前者は紀元前2世紀後半の作とされており、かつては美人の典型とされてきた。1階の東南側に展示されている。

 後者は紀元前3-2世紀の作と言われており、ギリシャ神話に出てくる勝利の女神を表しているという。2階の東南側に展示されている。
モナ・リザ
 世界最大の美術館ルーヴルのなかで、絵画は最も充実しており、世界の美術館の中で間違いなく最も多くの絵画を所蔵している美術館と言われている。

 これらの多くの絵画の中で、最も有名なものは、なんといっても
レオナルド・ダ・ヴィンチの名作「モナ・リザ」(左の写真)であろう。この絵は1503年から1509年の間に描かれたらしい。彼がフランソワ1世に招かれて1516年にフランスに来たときに、この絵を持ってきたという。3年後にダ・ヴィンチはフランスで死去するが、絵は国王のコレクションに入れられたといわれている。

 「モナ・リザ」は2階南側に展示されているが、他の絵と違ってガラスのケースに収められており、扱いが特別である。見学者の人気も最高で、この絵の前には多くの人が集まって鑑賞している。

 下の二つの絵はフランス、ロマン派の代表的作品として著名であり、それだけに人気も高い。
メデューズ号の筏 民衆を導く自由の女神
 上左の絵は、1819年テオドール・ジェリコーの作「メデューズの筏」であり、上右の絵は、1830年ユジェーヌ・ドラクロワの作「民衆を導く自由の女神」である。

 前者は1816年にセネガルに向かって出発したフリゲート艦が遭難したときの15人の生存者を描いたもので、ロマン派最初の絵とされているもの。後者は1830年の革命を描いたもので、ロマン派の代表画家ドラクロワの代表作である。

 両者とも2階南側のナポレオンの中庭に面した壁面に展示されている。

 その他、著名な絵画で人気のあるものとして次のものが挙げられる。
 ジョルジュ・ド・ラ・トゥール作「大工聖ヨセフ」(3階東北側)、ルイ・ダヴィッド作「ナポレオン1世の戴冠式」(2階南側)、ヨハネス・フェルメール作「レースを編む女」(3階北側)、アントン・ファン・ダイク作「チャールス1世の肖像」(3階北側)など。

 これらの彫像や絵画は、日本で言えば明らかに国宝級のものばかりである。これらは全て展示されており、何時でも誰でも見ることができる。日本では、国宝、重要文化財の書や絵は特別に展示するものを除き、普通は見ることができない。我が国でも文化財をもっと一般に公開し、万人の共有物とすべきである。

 ここでの写真撮影はフラッシュを使わない限り、許されている。日本ならばこういう場所での撮影は許可されないだろう。外国はこういうところは実におおらかである。日本は禁止事項、規制が多すぎる。外国に見習って欲しいものである。
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Yukiyoshi Morimoto