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男性が車道側を歩く習慣の由来は?

 男性と女性が横に並んで歩道を歩くとき、男性は車道に近い側を歩き、女性は車道から離れた側を歩く。一見妥当な習慣のようであるが、よく考えると意味のない習慣である。この習慣は日本ではあまり一般的ではないが、欧米では定着している。

 車道に近い側は交通事故に遭うチャンスが大きいために、女性を保護する意味からこのような習慣が生まれたと言われている。
パリの街角
 しかしながら、この習慣が生まれたのはかなり昔で、交通事情も今ほどは悪くはなかったものと思われる。
   
 右の写真(パリの街角を撮影したもの)中央に写っている車は右側の建物の間の路地から出てきたものであるが、実はこのような飛び出しの方が危険なのである。この場合は建物に近い側、即ち車道から遠い側の方が、より交通事故に遭遇する可能性が大きい。

 男性が車道側を歩く習慣ができた真の理由は、
交通事故から女性を護るためというのは、あまりにも現在的で且つ、単純な発想であると考える。

 それならば、この習慣の由来はどこにあるのか。
   
 最近はあまり見られなくなったが、かつて、イギリス紳士といえば下の写真のようなスタイルが一般的だったようである。天候に関係なく傘を持っていることと山高帽子を被っているのが特徴的である。寒い季節にはこれにコートが加わるのは当然である。
イギリス紳士
 このスタイルと男性が車道側を歩くという習慣は何れもヨーロッパが起点になっている。このことから、両者には何か関係があるのではないかという考えが生じるのである。

 傘の所持と帽子の着用は上から落ちてくる物体から身を守るためのものであろう。しかも落ちてくるものは傘や帽子で防ぐことの出来るものであり、重量のあるものではない。ということが考えられる。

 「ヴェルサイユ宮殿とルイ14世、ルイ16世のページにも記載しているように、17世紀以前のヨーロッパでは、道端でウンコやオシッコするのは別に珍しいことではなかったようである。一般の家庭では夜などオマルに溜めたオシッコなど二階や三階の窓から、自分の家にかからないように、家からなるべく離れた場所にとどくように勢いよく投げ捨てていたらしい。

 男性は帽子と傘でオシッコなど直接身体にかからないようにするのと同時に、連れの女性をオシッコなどかからない場所、即ち家に接近した場所を歩かせていたのであろう。
これが紳士のスタイルのよってきた所以であると同時に女性が歩道の内側を歩く習慣の由来であると考えるのに無理があるだろうか。
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Yukiyoshi Morimoto