ホーム > 西国三十三ヶ所一覧 > 六角堂 サイトマップ

西国第十八番
紫雲山 頂法寺(六角堂)
(しうんざん ちょうほうじ(ろっかくどう))
所在地及びアクセス:
頂法寺所在地図
 京都市中京区六角通東洞院西入堂之前町

 京都地下鉄烏丸線又は東西線の烏丸御池駅下車。東南側出口(5番出口)を出て烏丸通を南の方向へ進み、烏丸三条交差点を越え次の交差点を東の方向に曲がる(左折する)。20〜30m進むと左手に頂法寺がある。烏丸御池駅から徒歩約3分。

宗派:天台宗(単立)

本尊:如意輪観世音菩薩

開基:聖徳太子

縁起:
朱印
 聖徳太子が用明天皇2年(587年)に四天王寺建立の用材を求め、この地を訪れたとき、泉を見つけ水浴したと伝えられている。そのとき護持仏をそばの木にかけたが、これが木から離れなくなったという。

 その夜、夢のお告げがあり、護持仏の観音がここに留まることを望むというので、六角形の堂を建て観音を安置したと伝えられ、これが頂法寺の創始とされている。

 弘仁13年(822年)には嵯峨天皇の勅願所となり、長徳2年(996年)には花山法皇の行幸があり、西国三十三ヶ所観音霊場となったといわれている。

 建仁元年(1202年)には親鸞上人が百日間ここに参籠したとされ、これが後に真宗を開く基になったということはよく知られている。

見所など:
山門
 頂法寺は六角通に面して建てられており、「山門」(左の写真)も六角通に近接している。

 「山門」の規模は大きくなく、造りも特に珍しいものではないが市街地の中に建てられている寺で、寺自体の規模も大きくはないので、これはこれでバランスがとれているのであろう。
本堂全景
 「本堂」を上空から見ると、その形が六角形であることから、「頂法寺」という正式名称よりも「六角堂」のほうが一般的な呼び名になっている。

 「本堂」は正面から見ただけでは六角形に見えないが、本堂を一周してみるか、又は離れた位置(左の写真)から見れば六角形であるのが何となくわかる。写真では六角形であることがうまく表現できていないが・・・。
本堂正面
 現存の「本堂」は明治9年(1876年)に再建されたものといわれており、左の写真に見られるように本堂正面の内には観音菩薩と書かれた大きな赤い提灯が吊り下げられている。

 本堂に祀られている本尊、「如意輪観世音菩薩」は聖徳太子が開山したときに持っていた護持仏といわれているようで、秘仏になっている。しかしながらこの仏像は文化財の指定がなされていないようで、聖徳太子の護持仏というのは、おそらく伝説なのであろう。

 本堂には本尊の脇仏として「地蔵菩薩像」、「毘沙門天立像」それに「親鸞坐像」が安置されている。毘沙門天立像重要文化財に指定されている。
太子堂
 本堂の裏には聖徳太子が水浴したといわれている泉のあった場所がある。現在ここはプール様の池になっている。

 池の東側の池上に「太子堂」(左の写真)が建てられているが、これはかつて聖徳太子が水浴したといわれる場所に因んでのことと思われる。

 「太子堂」内には聖徳太子二歳の像が祀られているという。
礎石
 「本堂」裏の聖徳太子が水浴したといわれている場所にある池の中に、ほぼ正方形の刻型のある石が鎮められている。

 この石は発掘調査時に出土したもので、16世紀前後に建っていたかつての六角堂の礎石と考えられているようである。
小石仏群
 「本堂」の西側には小さな石仏群があるが、左の写真に見られるようにこれら石仏は全てカラフルな帽子と衣がつけられていて面白い。
一言願い地蔵
 「本堂」前広場の東端に「一言願い地蔵」(左の写真)が安置されている。

 この地蔵は首を傾げているが、これは願い事を叶えようかどうか、考えている姿であるとされている。

 願いを聞き入れられるかどうかは願い事をする人の信心次第であり、欲張らずに一つだけ願い事をするとそれが叶えられるという。
へそ石
 本堂の前やや東側に有名な「へそ石」(左の写真)がある。

 延暦12年(793年)に京都に遷都の際、当時の六角堂が道路の中央に当たったため、桓武天皇が祈願されたところ、堂が五丈(約15m)程北へ移動したという。その時、とり残された礎石がこの石であると伝えられている。

 へそ石という言葉は、この石のある位置が平安京の中心であることに由来しているという。また、京都盆地のほぼ中央に当たることに由来しているともいわれている。

 本堂裏の池の北側、西側には近代的な高いビルがそびえている。北側には華道池坊の会館があり華道池坊の拠点になっている。ここは華道発祥の地であるが、六角堂は近代的なビルの谷間で圧迫されひっそりと佇むような格好になってしまっている。

御詠歌:わが思う心のうちは六(むつ)つの角ただ円(まろ)かれと祈るなりけり
西国三十三ヶ所一覧のページへ戻る このページの先頭へ戻る

Yukiyoshi Morimoto