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上海「豫園とその周辺」

 上海観光名所の筆頭は、JTBのガイドブックには「豫園」と「外灘(ワイタン、BAND)」と書かれている。前者は、ある意味では非常に興味深い場所であるが、後者を筆頭名所に挙げたのは何故か。JTBのセンスを理解することができない。

 左の地図は上海の繁華街部分(市街中心部)の主要な道路を描いたものであるが、地図中央やや右よりの所、河(黄浦江)に隣接して道路が円形を描いている地域がある。

 昔読んだものの本によると、ここ中華路と人民路に囲まれた場所は、南市と言い上海のオールドシティで、かつては城壁に囲まれていた場所だという。また、この場所は、細かい路が複雑に入り込んでおり、ここに入った外国人が何人も行方不明になったと言われている。


 実に面白そうな、奇妙な誘惑を感じる場所で、上海へ行ったときは是非訪れてみたいものだとかねがね思っていた。

 10数年前に上海訪問が実現した時、南市に行ったことは言うまでもない。但し、案内してくれた現地の人は南市の北端にある庭園「豫園」に案内してくれたが、南側には案内してくれなかった。

 以後、合計三回、南市を訪問しているが、「豫園」及びその周辺以外は入ったことはない。その内に、南市の内部を探索したいと考えている。

 さて、この名所「豫園」は江南式庭園(上の写真は豫園の一部)で、約400年前に18年かけて造られた。庭園の持ち主は何回か変わったようであるが、1956年から一般に公開されるようになった。

 庭園は大小の楼閣や池、迷路のような通路それに大小多数の奇岩奇石を巧妙に配した造りで、狭い所を広く見せるような工夫が施されている。正に「白髪三千丈」式の中国的発想である。

 豫園の中には、仰山堂、大假山、点春堂、玉玲瓏(光沢のある石)などの見所があるが、これらの説明は観光案内のガイドブックに詳しく書かれているので、ここでは省略する。

 園内は左の写真にあるような竜が乗った壁で区切られており、所々に竜の頭がある。竜には格式があり、爪の数の多いものほど格が上であるという。

 庭園入り口の南側に隣接して池があり、池の中央部に二階建ての茶館(喫茶店のようなもの)湖心亭がある。この建物は約200年前に建てられたもので、茶館としても創業約150年になるという。上海最古の茶館とのことである。湖心亭までは、くねくねと曲がった九曲橋というと言う名の橋が架かっている(下の写真)。

 この橋の上はいつ来ても人がいっぱいで、混雑しており、湖心亭も主として老人で満員状態である。落ち着いて茶など飲んでいられない雰囲気であるが、老人たちは平気な顔をして席を占領している。

 豫園に接して西側、南側には、デパートのようなものから小さな店まで大小様々な土産物屋、商店が建て込んでいる「豫園商場」がある。この商場は500年の歴史があると言われており、よく「上海の浅草」に例えられるが、混雑度、猥雑さ、汚さ、胡散臭さ等何れを見ても豫園商場の方が遙かに上である。

 商場の中は場所によっては細い道が迷路状態に入りくんでおり、特に外国人が単独行動すると道に迷ってしまうことが少なからずあるという。ただ、こういう雰囲気の好きな人にとっては、こたえられない場所である。
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Yukiyoshi Morimoto