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広島県宮島町「厳島神社」

 日本三景の一つ数えられている「厳島」は国特別史跡、特別名勝でもあるが、厳島といえば誰でも「厳島神社」を想定するほどこの神社は有名であり、ユネスコ登録世界遺産ということもあり、著名な観光スポットになっている。
厳島神社朱印
 厳島神社の創始は推古天皇元年(593年)といわれているようである。これは神社の祭神である市杵島姫(いちきしまひめ)命、田心姫(たごりひめ)命、湍津姫(たぎつひめ)命が来島したのが推古天皇の時と言い伝えられていることによるものと思われる。歴史的には「日本後紀」の弘仁2年(811年)の項に「伊都岐島神(いつきしまのかみ)」と書かれているのが神社名としては最初のものらしい。

 もともとこの島は神の住む島として崇拝の対象とされていたようで、現在でも島内には墓地を作ることが出来ないのは勿論、犬猫の死体であっても埋葬することが出来ないらしい(真偽のほどは不明)。

 現在の神社の規模になったのは、仁安3年(1168年)とされているが、この建設に際し当時の太政大臣であった平清盛の支持が大きかったといわれている。
社殿参拝入り口
 厳島神社の社殿、回廊、舞台全て国宝に指定されている。

 左の写真は参拝入り口になっている東回廊である。

 回廊、社殿など全体が鮮やかな朱色に塗られており、
一見非常に派手な印象を受ける。

 満潮時には海中に没する敷地に建てられた建築は、現世に竜宮城を再現したという構想に基づくという。
本社祓殿から拝殿、本殿を望む
 「本社本殿」は陸地に最も近い場所にあり、海(北の方向)に向かって「拝殿」、「祓殿」、「高舞台」、「平舞台」、「火焼前(ひたさき)」それに「大鳥居」が一直線上に配置されている。

 左の写真は本社祓殿から本殿の方向を見たものである。


 何故か分からないが、本社本殿の全体像を見ることが出来ないように各建物が配置されているように思われる。
狛犬
 祓殿と高舞台の間に一対(二匹)の狛犬(コマイヌ:左の写真)が置かれている。神社に付き物の狛犬は怒り又はそれに近い表情をしているのが通常であるが、厳島神社の狛犬の怒りの表情は特別に激しいように思われる。

 写真左側の狛犬は雄であり、右側の狛犬は雌である。この写真では性別はわからないが、狛犬の股間を見ると性別が明確に分かるように造られている。(写真にポインターをあわせて下さい)

 厳島神社の近くには、かつて遊郭があったとかで、神の住む島といえども性に対しては解放的で自由なところがあったようである。そういえば神話などはかなりエッチっぽいものが多く、神様はエッチなことが好きなのだろう。
高舞台から大鳥居を望む
 左の写真は「高舞台」であり、雅楽が演奏される場所である。写真中央遠景に大鳥居が見える。

 4月の桃花祭、10月の菊花祭をはじめ、神社の祭礼にはここで舞楽が舞われるようである。

 厳島神社の雅楽は京都で盛んだった管弦の遊びを、平清盛が移し伝えたものとされているが、京都のものではなく大阪の四天王寺のものが伝えられているとも言われている。
大鳥居
 高舞台から北の方角に向かって火焼前が伸びている。その遙か沖合に重要文化財に指定されている「大鳥居」(左の写真)がある。

 日本三景の写真にはこの大鳥居が必ず写っており、安芸の宮島のシンボル的存在である。観光客は必ずといってもよいほどこの鳥居をバックに記念撮影している。

 この大鳥居には4本の控柱が付けられているが、これが付けられたのは室町時代以降であるといわれている。木造の鳥居としては日本最大の大きさであり、現存する鳥居は明治8年(1875年)に再建されたものである。

 本社の西側に
重要文化財に指定されている能舞台(下の写真)がある。この能舞台は西回廊を見物席とする位置に設けられている。
能舞台
 厳島神社には建造物以外に実に数多くの国宝、重要文化財が所蔵されている。

 中でも最も有名なものは、全三十三巻からなる
国宝の「平家納経」であろう。これは平清盛をはじめ平家一族の人々が書写し、仁安2年(1167年)に厳島神社に寄進したものといわれており、平安時代装飾経の最高のものであるとされている。

 厳島神社は特に観光シーズンには修学旅行の学生など含め多くの観光客で混雑するようである。漫才ブームの時から比べると少なくなったとはいえ、名物の「もみじ饅頭」の箱をぶら下げた学生や観光客、それに船着き場から神社参拝の入り口までの間の参道のはげしい砂埃、人に馴れすぎている鹿など、
平安文化の粋を鑑賞するには厳島神社の周辺はあまりにも俗っぽくなりすぎている感じがするが、神社の建造物の多くは観光客に解放されており好感が持てる。
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Yukiyoshi Morimoto