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和歌山県串本町「橋杭岩」

 南紀屈指の景勝地といわれながら、あまり有名でもなく、観光客もそう多くないのがこの橋杭岩である。
 JR紀勢本線の串本駅(本州最南端のJRの駅)から国道42号線で新宮の方に向かって約2kmほど移動した所に、海岸から大島の方向に向かって大小とり混ぜ多数の岩が一列に並んでいるのが見える。

 上の写真は干潮時に撮影したその一部であるが、岩の数は40個以上、その全長は800m以上におよぶと言われている。

 昔、弘法大師と天の邪鬼(あまのじゃく)が大島まで一晩で橋を架ける賭をした。弘法大師の架橋の仕事がはかどっているのを見て、天の邪鬼が鶏の鳴き真似をした。弘法大師がこれを聞いて、夜明けと思い、仕事を止めたので橋の杭だけが残った。と言い伝えられている。

 南紀といえば、白浜それに紀伊勝浦が有名。白浜に来た人は、ここまで足を延ばすことが少ないこと、勝浦に行く人は、わざわざ途中下車するまでもない、と思っている人が多いこと、これがここ橋杭岩を素通りさせる結果になっているものと思われる。


 勝浦くんだりで酒を飲んで、温泉に浸かるだけの観光旅行よりも、この橋杭岩を見る方がスケールはそう大きくはないにしても、自然の偉大さに感激することができ、どれだけ得るところが多いか。そんな観光旅行をしたいものである。
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Yukiyoshi Morimoto