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台北「忠烈祠」

忠烈祠の門  忠烈祠はその名前からもわかるように、辛亥革命、抗日戦争や中共との戦いで戦死した約33万人の兵士の霊を祀っているところである。

 台湾には忠烈祠が各地にあるようで、何も台北だけではない。例えば高雄にも立派な忠烈師が建てられている。これら忠烈祠のうち、衛兵が警護している(形式的ではあっても)のは、この台北の忠烈祠だけという。

 台北の忠烈祠は、有名な観光スポットの一つになっており、観光旅行のツアー(日本人のツアーに限らず台湾の人のツアーも含め)には必ず組み込まれているようである。

 この忠烈祠は1969年に完成したというから歴史的遺産というには新しすぎる。尤も台湾自体が中国本土から分離して、そう時間が経っていないから新しくても当然であろう。
忠烈祠本殿
 本殿(左の写真)は北京の故宮にある大和殿を模して建てられたといわれている。

 対中共戦争での犠牲者を祀る建物に、何故、かつての敵国の中心地である北京の建物を模倣したのか。心情を超越した芸術的見地に基づいたのか。
本殿近景
 直上の写真では本殿の大きさはよく分からないが、近くでみた左の写真で、本殿はかなり大きな建物であるのが分かる。

 左の写真で中央の2本柱(額の下にある柱)の傍にはそれぞれ一人ずつ衛兵が立っている。

 この兵は本殿を守っているというよりも、儀礼的な意味で立っていると思われるが、衛兵は呼吸しているとは思えないくらい微動だにしない。また、まばたきもしないという。ただし、動かそうとして触ってはいけないとのことである。
衛兵交代
 左の写真は1時間毎に行われる衛兵交代儀式の行進中である。兵が5人歩いているが、銃を持った四人の兵の内、二人は本殿、あとの二人は門のところに立っている衛兵である。

 この衛兵交代の儀式が、ここの観光のハイライトになっており、多数の観光客が見学に訪れている。

 行進中は兵の移動に伴って、観光客もゾロゾロ移動する。行進の妨害をしなければ問題ないようで、強い日差しのもと、日傘を兵隊にさしかけながらともに歩いている女性を目撃することができた。
儀仗兵
 イギリスのバッキンガム宮殿(別ページに掲載)といい、どうもこのてのものが有名になってしまう。衛兵の交代儀式というが、実質的には、観光客相手のショーであるから、政策上、有名ということにしなければならないのだろう。

 左に写真は門のところに立っている衛兵である。微動だにしないのは本殿の衛兵と同様である。1時間近くも表情を変えず、全く動くことができないのは大きな苦痛であろう。

 衛兵に選ばれるのはかなりの狭き門という。背の低い者、肥満体の者は駄目で、容姿も選考の基準になるようである。衛兵といえども若者であり、非番時には女性に声をかけ、ナンパする者も多いという。日本からの観光客の若い女性をナンパし、遠距離交際している兵隊もいるらしい。

 私はここに、どういう具合か3回訪れている。祀られている戦争の犠牲者に対し申し訳ないが、見学は1回で十分であろう。
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Yukiyoshi Morimoto