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中国「万里の長城」

 万里の長城はあまりにも有名であり、世界遺産に登録されていることは勿論であるが、その規模は世界最大で、月から見える唯一の建造物であると言われている。
 紀元前7世紀に北方民族の侵入に備えて造られた城壁を、紀元前3世紀に秦の始皇帝がつなぎ合わせたものであると言われており、その長さは6,000kmに及ぶ。ただ、現在の長城の殆どは明の時代に改築されたものらしいが、そのスケールの大きさには圧倒される。

 万里の長城はほぼ山の尾根に沿って建造されており、起伏が非常に激しく、平らな箇所もあれば、勾配の急な階段もある。

 遠くから見ると長城の城壁の上を歩くのは簡単であるように思える。確かに簡単に楽に歩けるところも多いが、急勾配の階段(下の写真)が問題である。
 写真ではよく分からないが、階段が急勾配であることに加え、その段差がまちまちであり、これが歩行のリズムを崩す。その上、階段の縁がすり減って丸くなっており、滑りやすいことこのうえない。

 階段を下りるとき、下を見ればあたかも崖の上に立ったような感じの場所が少なからずある。ここで滑って転べば勾配のないところまで転がり落ちることは間違いない。写真でもわかるように、なんの支えもなく降りられる人は少なく、
殆どの人は城壁両側に付けられた手すりにつかまり、ソロソロと降りている。

 ガイドブックには、せいぜい「ヒールの高い靴で登るのは無理」程度にしか書かれていないが、そんな生ぬるい表現はピッタリしない。


 それに、一人か、せいぜい二人の列を作る以外通れないような狭いところも所々にある。

 急な勾配、段差の揃っていない階段、極めて狭い通路、これらは全て外敵の侵入を容易にさせないための手段と思われ、よく考えて造られている。

 万里の長城はそのスケールの大きさを体験する意味から、一度は訪れてみる価値はあるが、二度以上はあえて訪れる気持ちにならない観光スポットである。
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Yukiyoshi Morimoto