ホーム > 名神大社二十二社一覧 > 丹生川上神社下社 サイトマップ

丹生川上神社 下社
(にうかわかみじんじゃ しもしゃ)
丹生川上神社下社 下社へのアクセス

 近鉄吉野線「下市口」駅下車、駅前の奈良交通バス停「下市口駅」から「笠木」行き又は「洞川温泉」行き又は「黒滝案内センター」行き(上記何れの行先のバスも可)のバスに乗車し、「長谷(ながたに)」で下車する。バス乗車時間約40分、運賃690円。
 バス停「長谷」から「丹生川上神社下社」まではすぐ(徒歩約1分)。神社はバス道(国道309号線)に面している。
 「下市口駅」発バス時刻は次の通り。
 7:46(笠、平土日祝とも)、8:15(洞、平は5月2日〜8月31日及び9月21,22日、土日祝は5月2日〜11月23日)、9:15(洞、平土日祝とも)、10:15(洞、9月1日〜11月23日の日祝のみ)、10:47(笠、平土日祝とも)、12:15(9月1日〜5月1日は平土日祝とも笠、5月2日〜8月31日は平土日祝とも洞)、13:15(洞、平土日祝とも)、14:45(5月2日〜8月31日は平土日祝とも洞、9月1日〜5月1日は学校開校日のみ黒)、16:15(5月2日〜8月31日は平土日祝とも洞、9月1日〜5月1日は水曜を除く学校開校日のみ黒)、16:45(笠、平土日祝とも)、17:45(洞、日祝のみ)、19:15(笠、平土日祝とも)、19:45(笠、平土日祝とも)
 上記、運賃、バス時刻は2000年9月現在。笠は笠木行き、洞は洞川温泉行き、黒は黒滝案内センター行きを、また、平は平日を表す。
 なお、2000年9月現在、広橋峠から長谷近くまで新しい道路を建設中で、それが2001年春には完成するようである。完成すればバス運行経路や時刻に変更の生ずる可能性がある。


祭神、神徳

くらおかみのかみ
 祭神の両親は伊邪奈伎、伊邪奈美の大神であり、水を主宰する神とされている。水は万物生育の根源であり、従って、その神徳はあらゆる物象の上に恩恵を授け、守護することにあるという。当社の祭神は神社の由緒(後述)などから見て、神様の名前が違うが上社の祭神と同一の神様であり、中社の祭神も両親が同じであり、神徳も同じであることから同一の神様と推測される。
朱印
 古来から、祈雨や止雨の神様、農耕殖産の守護神として、かつては丹生雨師(にうあめし)明神と呼ばれ広く崇敬されてきたようである。


由緒

 丹生川上神社は本来一社であるべきであるが、現在、三つの神社が丹生川上神社を名乗っており、それぞれ上社、中社、下社と呼ばれている。三社の内いずれが本来の丹生川上神社かについては明確でないのが現実らしい。

 白鳳4年(675年)に天武天皇は、
くらおかみのかみから『人声の聞こえない深山に我が宮柱を立てて祀れば天下のために必要な雨を降らし大雨を止める』という御託宣をうけ、創立された神社と伝えられている。当然のことかもしれないが、創祀の経緯などは丹生川上神社上社のそれと全く同じであり、中社のそれとも基本的に変わるところはない。

 創立以来、歴代皇室の崇敬は極めて篤く、祈雨祈晴は言うに及ばず、たびたびの奉幣が行われたとされている。安政元年(1854年)には孝明天皇により外患惧服・国家清平の祈祷が行われたという。
鳥居(境内入口)
神社名、鳥居

 バスの通る道路に面して境内入口にあたる「一の鳥居」(左の写真)が建てられている(但し、元々の一の鳥居は、ここから15kmほど離れた位置に建っていたといわれている)。

 鳥居の右側に神社名が彫られた石碑が建てられているが、これには小さい字であるが『下社』の文字が見える。また、朱印にも下社の字が墨筆されており、『丹生川上神社下社』がこの神社の正式名称になっているようで、『丹生川上神社』を正式名称としている中社との違いがある。
丹生川
 既述のように丹生川上神社には上社、中社、下社の三社があるが、丹生川上神社を名乗るこれら神社に、どのような経緯で上、中、下の名称が振り分けられたのかはわからない。勿論、この名称と神社の格とは無関係である。

 下社の前に流れている川は丹生川であり(左の写真)、神社のあるこの付近の土地は古来から丹生と呼ばれていたようである。

 更に、丹生及び丹生川には昔から別名がなかったといわれており、当神社創建当時そのままの丹生川であり、神社のある場所は丹生の川上であることに疑いないとし、下社は、自社が本来の丹生川上神社と考えるのは極めて自然である、という見解をとっている。
拝殿
拝殿

 「一の鳥居」をくぐり、奥に進むと石段があり、石段を登ると「二の鳥居」が建っており、その奥に「拝殿」(左の写真)が建てられている(但し、元々の二の鳥居は、ここから約8km離れた場所に建っていたといわれている)。

 「拝殿」は優美な感じのする建物で、入口前に置かれたノートに記帳すると、「拝殿」内に昇段し、本殿を参拝することができる。


拝殿から本殿

 「本殿」は「拝殿」から見て高い位置にあって両者は離れており、かなりの勾配のある階段(勾配のある渡り廊下)で結ばれている。
本殿までの階段 本殿までの階段内部
 直上左の写真は「拝殿」から「本殿」までの階段を外側から見たものであり、直上右の写真は「拝殿」の中から「本殿」に向かって見た階段である。
本殿
本殿

 「拝殿」からの階段(勾配の付いた渡り廊下)の先に「本殿」(左の写真:丹生川上神社下社発行の神社案内パンフレットより)が建てられているが、下からは屋根を含む建物の一部が見えるだけであり、その全容が見えない。また、本殿への階段には障壁が設けられており、通常は昇段できない。

 「拝殿」の左横から、道はついていないので無理気味であるが、山の斜面を登れば、「本殿」の建てられている場所に行き着くことができるように思われる。ただ、このようにしてまで「本殿」に近づくことに不敬さを感じるのである。
御神水
御神水

 「拝殿」の左手横に「御神水」、『名水、いのちの水、丹生の御食(みい)の井』の標識のある井戸がある(左の写真)。

 井戸の上には蓋が置かれており、実際の水は井戸の傍に設置されている手押しポンプにより汲み出すようである。井戸の蓋の上にはポリ瓶に入れられた水が置かれていたが、一見したところ、きれいな水とはいえず薄汚れて見えた。どうもポリ瓶に入れられた水は、かなりの時日経過しているのであろう。これでは飲む気がしない。

 「一の鳥居」の左側には『太古の名水、いのちの水、丹生の御食の井』と書かれた標識が出ており、この水が当神社の目玉になっているように思われる。祭神が水を主宰する神様であることから、なんとなく納得できるが・・・。
牛石
牛石

 「一の鳥居」をくぐったところの広場の左手にある松の木の根元にに「牛石」の標示のある大きな石が置かれている(左の写真)。

 発想に若干無理があるように思えるが、牛が寝そべっているように見えるところから、この名称が付けられたものと推測される。ただ、何故、ここにこのような石が置かれているのか等、石の謂われについてはわからない。
名神大社二十二社一覧のページへ戻る このページの先頭へ戻る

Yukiyoshi Morimoto