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関西花の寺第二十二番
医王山 船宿寺
(いおうざん せんしゅくじ)
所在地及びアクセス:

 奈良県御所市五百家

 近鉄御所線御所駅下車。駅を出て御所駅前交差点を渡り国道24号線を北の方向へ約100m進むと「近鉄御所駅」バス停がある。奈良交通バス「五条バスセンター」行き又は「新宮駅」(特急)行きに乗車し「船路」で下車する。バス停の傍の交差点を東側(バスの進行方向に向かって左側)へ緩やかな坂を下って進む。
 途中、船宿寺への道順標識があるのでそれに従って進むと船宿寺に着く。「船路」バス停から船宿寺まで徒歩約10分。左の地図で「船路」の停留所付近と船宿寺付近を拡大すると道順が分かりやすい。

 「近鉄御所駅」バス停発「五條バスセンター」行き及び「新宮駅」(特急)行きの奈良交通バスの時刻、並びに船宿寺から帰りの「船路」発「近鉄高田駅」行き及び「八木駅」行きの奈良交通バスの時刻(8時〜18時の間について)は下表の通りである(2009年5月現在)。
  近鉄御所駅発   船路発
平 日 土曜・日祝日 平 日 土曜・日祝日
08     1 4
09 47* 47* 10 35# 10 35#
10     35 35
11 17 17 35# 35#
12 17* 17* 35 35
13 17 17 35# 35#
14 17* 17* 35 35
15 17 17 48 48
16 17 17 33 33
17 17 12 29 29
 「近鉄御所駅」発の時刻表で*印は「新宮駅」(特急)行き。無印は「五條バスセンター」行き。
 「船路」発の時刻表で#印は「八木駅」行き。無印は「近鉄高田駅」行き。

縁起:
朱印
 神亀2年(725年)に行基菩薩がこの地で草庵を造り薬師瑠璃光如来を祀ったことが船宿寺のはじまりであると伝えられている。

 寺伝によれば、行基菩薩の夢の中に老人が現れ、東の方の山の中に大きな船形の岩があるので、その上に薬師如来を祀るように、と告げたという。行基は夢通りの岩を見つけ、それに仏を祀り船宿寺と名付けたといわれている。心身の病を救うとされている薬師如来が祀られたことから、この地を医王山と呼ばれるようになったという。

 船宿寺は平安時代になってから弘法大師の教えを守り続けている真言宗の古刹である。


境内堂宇配置:
境内配置図
 左に船宿寺の境内配置図を示したが、寺自体の規模は決して大きくはない。山門前の参道、山門から本堂に至る道程には多くのツツジが植えられ、ツツジ園と呼んでもいいような庭園になっている。本堂奥にはシャクナゲの花が植えられているが、こちらの方はシャクナゲ(石楠花)の森といわれているが、それほど大きな規模ではない。

当寺の花:

1.主たる花

  ヒラドツツジ(4月下旬〜5月上旬)
    (右の写真)
ヒラドツツジ

2.その他四季の花

  春:シャクナゲ
     (右の写真)
     さつき、ボタン、大手毬
  夏:百日紅
  秋:紅葉
  冬:山茶花、寒椿
シャクナゲ

見所など:
山門前の参道
 左の写真は山門前の参道で緩い坂道になっており、参道の両側にはツツジが植えられていて、ツツジの咲く季節になると見事に花をつける。特に山門に向かって左側のツツジは壮観である。
山門
 「山門」(左の写真)は小ぶりであるが寺の規模によく調和している。山門右側に仮設の拝観料徴収所が設けられているが、これは花の季節だけなのだろうか。
山門内側の参道とツツジ
 「山門」をくぐると「本堂」に向かう参道は直ぐに方角を変え北向きに変わる。左の写真は「本堂」に向かって進む参道であるが、両側にはツツジが植えられている。写真奥側に見えている建物は寺務所である。
山門内側の参道とツツジ
 「本堂」に向かう参道から山門の方を見たのが左の写真で、写真の奥側に屋根だけが見えているのが「山門」である。参道の右側には多くのツツジが密集して植えられている。
ツツジ園から見た本堂
 「山門」をくぐって直ぐの参道左側(西側)にはびっしりと多くのツツジが植えられていて、あたかもツツジ園と呼んでもいいような場所がある。左の写真はこのツツジ園の中から東北の方向に見える「本堂」の屋根を背景にツツジを撮影したものである。

 写真でもわかるように、ツツジの木は奇麗に刈り込まれており、美しい姿で花をつけている。

境内に咲いているボタン
 境内にはツツジ以外の花も植えられており、花の寺というのに相応しい情景を見ることができる。左の写真は参道のツツジの木の傍に植えられているボタンである。
本堂下の石段
 寺務所の前を通ると「本堂」へ上がる緩い石段がある。左の写真はその石段を上側から見たものである。写真右上に見られる建物は「本堂」である。
鐘楼
 「本堂」に上がる石段を上がりきると本堂前の広場にでる。この広場の南隅に「鐘楼」(左の写真)が建てられている。この「鐘楼」は見た目には古色蒼然としているが、形状は一般によく見かけるものと変わらない。
本堂前の大手毬
 本堂前広場の東南隅には大手毬が植えられており、季節になると左の写真のように盛大に花をつける。写真奥に見える建物が「本堂」である。大手毬は本堂下の石段の上がり口にも見ることができる。
本堂
 「本堂」(左の写真)は広場の北側に位置しており、古刹としての風格は感じられるものの建物の規模は特別大きいものには見えない。

 宗派は高野山真言宗で本尊は薬師如来である。本尊は秘仏になっており、開扉することがあるのかどうかわからない。本尊、「本堂」とも文化財の指定はないようである。
シャクナゲ(1)
 「本堂」の裏側(北側)の奥は山になっているが、ここにシャクナゲが植えられており、この場所は「シャクナゲ(石楠花)の森」と名付けられているようである。

 左の写真は「シャクナゲの森」に咲いているシャクナゲの花である。ただ、シャクナゲの木は密集して植えられているわけではないので、シャクナゲの森というには若干寂しい感じがする。
シャクナゲ(2)
 左の写真も「シャクナゲの森」に咲いているシャクナゲの花である。

 船宿寺はまさに花の寺で、ツツジの季節をとってみても、ツツジの他に、シャクナゲ、大手毬、ボタン、サツキ、芍薬など多種の花を見ることができる。また、寺務所の北側や境内のはずれと思われる西側の場所にも、多くの花が植えられていて、四季それぞれの花を見ることができる。

2009年5月18日新規収載
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