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ウンコは何からできているのか
〜ウンコの成分〜

 ウンコは何からできているのか、言い換えるとウンコの成分は何か。この正しい答えを知っている人は殆どいないことを最近になって知ったのである。
 ウンコは誰でも出すものであり、人間は言うに及ばず生き物がは何らかの形で排泄行為を行うのであるが、ウンコはどんなもので出来ているのか・・・ということに、殆どの人は関心を持たない。これは、常識として自分なりに回答を持っているからなのであろう。

 多くの人に
「ウンコは何からできているのか」という質問をしてみた。100人中99人までは「食べたものを消化し、必要なものを体に取込み、残った滓(かす)がウンコである」という答えを返してきたのである。

 子供の頃に、『人間は食物を食べて、これを体内で消化し体に必要なものを取り入れて、成長やエネルギーの源とする。要らなくなった滓は大便となって体外の出されるのである』と教えられた記憶がある。これが知識として残り、以後、特別な専門的な道に進まない限り、ウンコについてその成分の勉強をする機会はなかったのであろう。

 これが、「ウンコは食べたものの滓である」という考え方、回答の基になっているのでる。勿論、これは間違ってはいないのであるが、「食べたものの滓」の中に「未消化物」を含めたとしても、点数で言えば100点満点ではない。10点位かも知れない。及第点のとれるような回答ではないのである。
 
 ここで念のために確認しておかねばならないことがある。当然であるが、ウンコに最も多く含まれているものは「水分」である。含まれる水分量は軟らかいウンコ(極端には下痢便)と硬いウンコでは当然のことながら大きく異なっているであろうが、健康体のウンコでは平均的に普通60〜70%の水分が含まれているとされている。

 つまり、ウンコの主成分は水なのである。ただ、ここではウンコは何からできているか、という設問に対して「水分」という回答を要求しているわけではない。水分を除く「固形成分は何であるか」ということを聞いているのである。

 ウンコの中に含まれている
「食べたものの滓」は少量の未消化物を含めたとしてもウンコそのものに対して数%であると云われている。いま、ウンコに含まれる食物の滓を5%とし、ウンコに含まれる水分を65%とすれば、
                  100−(5+65)=30
となり、ウンコそのもに対して30%もあり、食物の滓の6倍も多く含まれているものは一体何なのであろうか。これがウンコの主成分であり、水分を除いてみるとウンコの約85%がこれに相当するのである。

 腸内には多数の菌が存在しているのはよく知られている。それでは、腸内菌にはどんなものがどれだけあるのか。

 色々な学説があり明確ではないようであるが、ビフィズス菌や乳酸菌のような善玉菌、大腸菌のような悪玉菌など腸内には300種〜1000種(1000種以上とも云われている)の菌があり、その量は数十兆〜1000兆個とされている。我々の体内にはなんと驚くべき莫大な多種多量の腸内菌が存在しているのである。

 また、腸壁には無数の細胞が存在している。菌や細胞はそれ自体生き物であるから、当然、寿命があり世代の交代が行わる。この世代の交代は非常に早く、時々刻々、多量の死滅した菌や細胞ができるが、これらは腸内に留まることなく排泄されるのである。

 これがウンコの固形部分の主たる成分を構成している。菌は死滅したものの他、生きた状態のものも幾ばくかは含まれていると思われる。

 ウンコは
「含まれている水分を除くと、殆どが腸内菌の死骸や死滅した細胞であり、それに、少量の食べ物の滓(未消化物を含む)が混ざっているもの」というのが正しいのであろう。

新規収載:2012年6月19日

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