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「ミソ」も「クソ」も一緒(その2)

  
 この話は信じ難い内容であるが、今から40年ほど昔、和歌山県の片田舎にあった実話である。

 当時は、今と違って田舎では味噌は自分の家で作るのが普通であった。
赤ちゃん
 それは、山田家(仮名)の恒例の味噌作りの日であった。

 たまたま、家庭配置薬行商人(この地では通称「置き薬屋」と呼ばれている)の山中(仮名)さんが山田家を訪問していた。

 山田さんの家には1才6ヶ月ぐらいの子供がおり、この子がヨチヨチと歩いていたが、歩きながら大人の親指大のウンコをポロリとこぼしたのである。当時は現今のような「紙おしめ」がなく、布製であり、足との間に隙間ができる。

 奥の間から、山田家のおばあちゃんがでてきたのであるが、落ちているウンコに気がつき、「若い者はやることが大ざっぱやからあかん。こんなとこに味噌をこぼしてからに・・・」といいながら、ウンコをつまみあげ、そばの味噌おけの中にポィと投げ込んでしまったのである。

 この一部始終を見ていたのが、置き薬屋の山中さん唯一人だったのであるが、彼はこのことを誰にも言わなかった。
味噌汁
 一年近く経過したある日、山中さんは薬をもって山田家を訪問した。たまたま丁度昼時で、山中さんは弁当を山田家で食べることにした。

 山田家の好意で、味噌汁が山中さんに出され、「一年ほど前に山中さんが家へきたやろ。あの時に作っていた味噌で炊いた味噌汁や。よばれてよ(注:食べて下さいの意味)」と、山田家の奥さんが言ったのである。

 山中さんが一年前のことを思い出したのは当然である。


 その時、山中さんはどのような行動をとったのだろうか。私は、山中さんがどうしたのかを知っているが、ここには記載しない。これを読んだ人の想像力を妨害したくないからである。

 それにしても、山田家のおばあちゃんがウンコをつまみ上げたとき、山中さんは何故警告の発言をしなかったのだろうか。
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Yukiyoshi Morimoto