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この標識の意味は?

 ある史跡の傍にあるトイレには直下の写真に見られるように『多目的便所』と書かれた標識がつけられている。

 『多目的便所』の標識には子供連れの女性(のように見える)と車椅子の記号が書かれている。このことから判断して「このトイレは小さな子供連れの人でも、身体障害者でも利用できるようになっています」という意味で、およそそれにそぐわない表現である『多目的』という言葉を用いたのであろう。

 トイレを使用する
目的は大小便をするためである。従って、『多目的』という言葉はこの場合使用法を誤っているし、見方によっては誤解を招きかねない表記と思われる。こういう場合、適切な用語を当てはめるのは難しい。車椅子などのマークも書かれているので、単に『便所』とか『お手洗い』等と表記すほうが適切ではなかろうか。

 『多目的便所』の標識から、一体何を想像するのか、ということで何人かの人に意見を聞いてみた。
トイレの標識

 その結果は次の通りである。

(A) これは多目的に使えて便利なところという意味でしょうね。

(B) そういえば、今時「便所」と書いてあるところはありませんね。大抵「お手洗い」じゃありませんか? そうすると、ここはやっぱり「便利な所」でしょうかね。

(C) 多目的と言うからには、便所以外の使用目的があるということ。便器に座りながら化粧はもとより、洗濯、乾燥、アイロン掛け、粗相しても元の姿で颯爽と出てこられるというわけ。

(D) 学生服から女の子に変身が便利に出来やすくしてあるトイレかもしれない。

(E) セックスも自由にお使い下さい。無料です。

 何れにしてもこの標識からは「大小便を含めそれ以外の目的にも使用できる」という意味にとれる。そうでないとすれば、あえてこのような誤解を招く表現を採用した意図はどこにあるのだろうか。
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Yukiyoshi Morimoto