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何故、排便を恥ずかしい行為と思うのか

  
 何故かオシッコやウンコする行為を恥ずかしがる人が多い。これは日本人独特の感情のようで、欧米にしても中国にしても、少なくとの同性の間では排便を恥ずかしい行為とは考えていないようである。

 オシッコやウンコは、生きている限り誰でも出るもので、生きている証の一つでもあり、この行為を恥ずかしいと考える方がむしろ異常である。このことから、
日本人は何故、排便を恥ずかしい行為と考えるのか。また、いつ頃から排便を恥ずかしいと考えるようになったのか。という疑問が生じる。

 トイレや排便に関して、多くの本が出版されているが、上記の疑問について明確な回答が書かれている書物など見たことがないのである。殆どの本では「日本と、諸外国との文化の違いである」というように、誰でも言えるような曖昧な表現に終始している。
バイカル湖のイメージ
 国民性とか文化の違いというのは具体的にはどういうことなのか。この違いは、実は遺伝子の違いに起因しているのではなかろうか。

 ロシアのバイカル湖は世界一透明な湖であること、世界中の全淡水の5分の1がこの湖にあることで有名であるが、この湖の付近に住む「ブリアート族」という原住民が日本人のルーツであるという説がある。

 日本人とブリアート族とは顔が極めてよく似ている。Gm遺伝子が酷似している。ブリアート族は校倉作りの家に住んでおり、琴によく似た楽器を奏で、ソバを好んで食べる。バイカル湖に住んでいる淡水海綿の化石が木曽川から発見されている。など、多くの証拠があるようである。

 バイカル湖付近の冬は世界でもっとも温度が下がる地方であり、アラスカなどよりも冬は温度が下がる。したがって、トイレも外界と遮断された密室状態でなければ、冬は排便時、凍傷にかかってしまう。このような過酷な条件下での永年の生活が、
「排便は外界から遮断されたところで行う習性」の遺伝子を形成したと考えるのは自然であろう。

 以上の考察から、日本人にも「排便は密室状態で行う」とコードされた遺伝子があっても不思議ではない。これが排便に対する羞恥心発生の根源になっているのであろう。この遺伝子を仮に「Syu遺伝子」と命名しておく。一方、Syu遺伝子の発現を左右するスイッチに該当する抑制因子があり、抑制因子の活性度が環境条件などで変化すると考える。
餓鬼草紙の一部
 左の絵は絵巻「餓鬼草紙」の一部であるが、平安京の市民が道端でウンコやオシッコしている姿が描かれている。羞恥心などまるで見られない。

 一方、細い糸をつけた土の団子を持ってトイレに入り、これを落として自分の出したウンコの落ちる音と区別できなくなるような方法を採用した人も多かったといわれている。これなどは羞恥心が強い人であろう。

 前者は抑制因子の活性度が高く、後者では抑制因子が殆ど働いていないものと思われる。

 そんなに昔の話でなくてもよい。昭和20年前半以前の農家には各家庭の小便所が家の入り口近くにあり、そこには囲いなど無いのが普通であった。道を通る人から見られても平気でオシッコする女性も多かったが、中には、囲いのある大便所以外ではオシッコしない人も居たのも事実である。

 これらから分かるとおり、
いつの時代から排便に対し羞恥心が生じるようになったか、ということを論じるのは困難であると思われる。抑制因子の活性度はそれぞれの人の環境条件の差異や個体差が大きいからである。
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Yukiyoshi Morimoto